こんにちは、このサイトの案内役のもちこです。(もちこってだれ?)
「むっちりしてるね」
これ、ほめ言葉だと思う?
検索してみると、出てくるのは「男性が求めるむっちりボディ」や「男子が好きなモテる体型」みたいな、男の人から見た「むっちり」の話ばかり。あとは「デブと細むっちりの違い」みたいな、むっちりに“なる”ための話。
たしかに、「むっちりが好き」って言う男の人は多いみたいだし、悪い意味で使っていない人がほとんどなんだと思う。そこは私も否定しないよ。
でもね、どの記事にも書いてないことがあるの。
言われた側が、それをどう受け取っていたのか。
好きな人が、うれしそうに「むっちりさん」って呼んでくれる。仲もいい。
それでも、心のどこかで「嬉しくないよ」って思っていたら?
ほめ言葉かどうかを決めるのは、言う側じゃないと思うんだ。
今日紹介するのは、ももゆきさんの体験談です。
ももゆきさんは「むっちりさん」と呼ばれ続けて、最後に自分から別れを選びました。
体験談:「むっちりさん」と呼ばれ続けた日々(ももゆきさん)
※ももゆきさんの体験談(当時の話)です。
「心の底でこっそり傷ついていることには、気が付いてくれませんでした」
私は、ちょうど20代半ばの頃から、運動をしなくなった影響で、基礎代謝が格段に落ちてしまいました。それで、どんどん太ってしまって……「ぽっちゃり」と言うよりは、どちらかと言うと、「むっちり」の方に分類されると思います。
その「太った女性が好き!たまらなく好き!」という男性もたくさんいて、その中には、私に好意を持ってくれた人も、数人ですが、確かにいました。
でも、どの人も、私が心の底でこっそり傷ついていることには、気が付いてくれませんでした。曲がりなりにも私、まだ「オンナノコ」の部分が生きていて、自分が「太ってる女性」であることを、受け入れられなかったからです。
だから、いわゆる「デブ専」と、公言している男性に出会った時、「出会い系サイトにも、限界がある」と思いました。
サイトに限界があるのではなくて、そこで出会う「心無い一言」や「無意識の暴言」にさらされて、私の心の傷が、痛すぎたんです。サイトでの有料契約の、3か月の期限が迫ってきたので、辞める手続きをしました。
「むっちりさん、めっちゃ可愛い!」
何年かかけて、出会い系サイトもいくつか経由した後、ちょっとだけ年上の男性と、知り合いました。2歳ほど年上だったと思います。
その人は、「ぽっちゃりより、むっちりしてる女性の方が、色っぽく感じて好きなんだ」と言っていて、初めは何だか「軽いセクハラを受けてる?」と思っていました。ちょっとオヤジっぽい感じの人だったのです。
自分がぽっちゃりとか、むっちりとかしていることは、自分が一番よく分かっていましたし、ちょっとバカにされているように感じていました。
でも、よく話を聞いてみると、「ぽっちゃりは、確かに触り心地がよくて良いけれど、むっちりは引き締まっている感じがして、色気を感じて好き」とのことでした。スポーツをしていたタイプの女性は、「むっちりさん」が多いのだと力説していて、何となく納得できました。
確かに、私は小学校からずっとスイミングスクールに通っていて、20代半ばまで、泳ぐという「スポーツ」をしていました。言われてみれば「ぽちゃ子」と言うより、「むっちり」の方が近いかもしれないです。
なので、その年上の男性と実際に何回か会って、お互いの距離を縮めている間、「むっちりさん、めっちゃ可愛い!」と言われていました。
もちろん、名前も呼ばれるのですが、本人曰く「かなりフェチも入ってる」からか、「むっちりさん」と呼ばれることの方が、多かったです。
「むっちりさんと呼ばれるの、もう嫌だ」
お付き合いが始まってからは、2人きりで寄り添っている時は、いつもむにむにと脇腹の「ラブハンドル」を触られていました。くすぐったがりなので、「やめてよー」と言うと、嬉しそうに「その顔が見たいんだよ」と言うので、私も笑っていたものでした。
仲は良かったと思います。
でも、私の「オンナノコ」の部分が、「むっちりさん」と呼ばれるのを、心の底で「嬉しくないよ」と思っていました。
小さな傷が、心の中に降り積もって、いつしか大きな傷になってしまって、ある時、爆発してしまいました。
「むっちりさんと呼ばれるの、もう嫌だ」と言って、結局私の方から、別れてしまいました。

彼はうれしそうに呼んでいたし、仲もよかった。だからこそ、「やめて」って言えなかったんだよね。
「小さな傷が、心の中に降り積もって」っていう言葉、何度も読み返しちゃった。
監修解説:ほめ言葉かどうかは、呼ばれる側が決めていい

ダイキ先生、彼は「可愛い」と思って呼んでたんだよね。それでも嫌だって思うのは、わがままなのかな?

わがままではありませんよ。彼がどんな気持ちで呼んでいたかと、呼ばれた側の心に何が起きていたかは、別のことです。まずはそこを分けて見ていきましょう。
「好き」で呼ぶことと、呼ばれて「うれしい」ことは別です
ももゆきさんの彼は、「むっちりは引き締まっている感じがして、色気を感じて好き」と話していました。悪口のつもりで呼んでいたわけではなさそうです。
ただ、言葉の意味は、言う側の気持ちだけでは決まりません。呼ばれる側がその言葉にどんな思いを持っているかで、受け取り方は大きく変わります。
ももゆきさんは、自分の体型のことで「心の底でこっそり傷ついている」と書いています。気にしているところを表す言葉は、相手がほめているつもりでも、その傷にまっすぐ触れてしまうことが多いのです。
呼び名になると、呼ばれるたびに体型を思い出します
一度「むっちりしてて可愛いね」と言われるのと、「むっちりさん」と呼ばれ続けるのとでは、重さが違います。
呼び名は、相手が自分をどう見ているかを、呼ばれるたびに伝えます。ももゆきさんの場合、名前より「むっちりさん」と呼ばれることのほうが多かった。そうなると、「この人の中で、私はまず体型なんだ」と感じやすくなります。
一回一回は小さなことでも、くり返されると積もっていきます。「小さな傷が、心の中に降り積もって」という言葉は、まさにこの状態を表していると思います。
好意の言葉ほど、「嫌」と言いにくいのです
悪口なら、怒ることができます。でも、相手がうれしそうに言っている言葉には、「やめて」と言いにくいものです。
言えば、相手の気持ちまで否定してしまう気がする。仲がいいのに、空気を壊したくない。自分が気にしすぎなのかもしれない。こうして、言わないまま我慢を重ねることが多いです。
我慢は、ためた分だけ、出るときに大きくなります。ある日「もう嫌だ」とあふれて、相手からは「急に」に見える。こういうすれ違い方は、珍しくないと言われます。
小さいうちに伝えるには
もし今、同じような呼び方に引っかかっているなら、あふれてしまう前に伝えてみてください。コツは、「呼び方」と「相手の気持ち」を分けて伝えることです。
- 「好きって言ってくれるのはうれしい。でも、その呼び方はちょっと苦手なんだ」と、気持ちは受け取ったうえで、呼び方だけを話題にする
- 「名前で呼んでもらえると、すごくうれしい」と、してほしいほうを伝える
- ケンカのときではなく、二人が落ち着いているときに話す
伝えてみて、それでも変えてもらえないなら、あなたの気持ちより自分の好みを優先されているのかもしれません。そのときは、この関係をどうしたいか、ゆっくり考えてみていいと思います。
あふれてしまったあなたも、悪くありません
ももゆきさんは、最後に自分から別れを選びました。「もっと早く言えばよかったのに」と思う人もいるかもしれません。でも、仲がよかったからこそ、言えなかったのだと思います。
「むっちり」がほめ言葉かどうかを決めるのは、言う側ではなく、呼ばれるあなたです。うれしくないと感じたなら、その気持ちはわがままではありません。
監修:ダイキ先生(上級心理カウンセラー)/プロフィール
もちこからの一言
「可愛い」って言われてるのに、うれしくないなんて言っちゃいけない気がするよね。
でも、うれしいかどうかは、あなたが決めていいんだよ。
ももゆきさん、ずっと言えなかった気持ちまで聞かせてくれてありがとうございました。


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